お知らせ・日記

HIROKA KISHIMOTO

ママ振(ママふり)

ママ振

近年、成人式にお母様や親戚の振袖を着る
「ママ振」が増加中。

確かにここ4~5年、お母様の振袖を
お持ちになられる方がほとんど。


TVの情報では、
10年前はお母様の振袖を着る方は

全体の20%
今では40%

2倍になっているそうです。
地方ではもっと多いでしょうね。


今年お着付けさせていただいた
新成人の皆様も、
お母様やお姉様のお着物でした。

おばあ様(中)とお孫さん(右)

着物の良さは何といっても
受け継がれる」こと。

洋服ではなかなか
3代着られることはないかと思いますが
着物は3代以上着ることは
よくあることです。


そして、私が一番大切に思う
着物の念いを受け継ぐ」


着物には念いが込められています。
振袖で言うならば、
20歳まで成長した感謝の念い
これからの健康無事を祈る念い
成人式の晴れの日を喜び祝う念い 
など

そして念いは、
母や祖母、家族の念いのみならず、
作り手の念いも込められていることを
忘れてはいけません。


着物一反作るのに、約3,000匹の
蚕さんの命をいただいています。
糸がとても貴重であるからこそ
織り手さんは感謝の思いで
大切に丁寧に生地を織っています。

 

大切に思えば思うほど
それは祈りのような感覚に
近いかもしれません。


その様な念いは染め師や和裁士、
他にもたくさんの方々の念いが
一反に込められています。

 

そんな念いをを知った時、
おそらく簡単に着物を手放すことは
出来ないのではないかと思います。


「着物はなんだか処分するのに
気が引ける」これはそんな念いが
込められているからこその
日本人の感性による
気づきなのだと思います。


そしてそのような感性は
心の豊かさ、潤いをもたらすことも
着物を着ていて気づいたことでもありました。


ママ振が増えている今、
着物を受け継ぐことの大切さ素晴しさの
気づきになって下されば嬉しく思います。