お知らせ・日記

HIROKA KISHIMOTO

二〇二二年紋付でスタート!

着物

新年明けましておめでとうございます。


こちらの日の出写真
今朝主人から送られて来ました。

主人は大晦日からしまなみ海道に向かい
元日の朝、しまなみ海道の橋から
撮影したものです。

この日の出を見たかったそうで
確かに神々しい立派な日の出
お天気に恵まれて良かったと思います。


さて、わたくしはと言いますと
昨晩のNHK紅白歌合戦
自慢の後輩、藤井風くんの
パフォーマンスと
まさかの大トリMISIAさんとの
圧巻コラボに、興奮冷めやらず
最高にハッピーな気持ちで
新年を迎えました。

風くん、あなたは本当に最高です♡

今年の元日はここ数年にない
心穏やかで軽やかに
迎えることができました。


(今年は私の実家流牡蠣のお雑煮です)

時間に余裕ができ
心にもゆとりができた
そんな感じでしょうか。

大変気持ちのいい元日の朝を迎え
今年は人生初の紋付で過ごすことを
決めていました。



しかも黒紋付。

黒紋付、みんさんは「喪服」と
思われる方が多いと思います。

喪服でもあるというのが正しく
本来は慶弔両方着ることのできる
「第一礼装」です。

昔はこの黒紋付に錦の袋帯を締めて
結婚式にも出ていたとか。

私も昨年泊まった旅館で
昭和天皇皇后両陛下がご訪問された
お写真を拝見した時
仲居さん全員が黒紋付をお召しでした。

女将さんだけ、黒留袖だったと思います。

それはとても圧巻のお写真で
最高の敬意を表し黒紋付で
お迎えされていました。

こういった事実がある中で
黒紋付は「喪服」という
イメージだけが残り
慶事にお召しになる人を
ほとんど見かけることがありません。

案の定、私の母からは
「なんでお正月に喪服を着てるの!
縁起の悪いことを!」と
お叱りを受けました。笑

着物を教えてくれた母でさえ
そのような誤解をしている。

今ではお葬式でさえ喪服を着る親族も
ほとんどいません。
それでは黒紋付を着る機会が減る一方
途絶えてしまうと危惧しています。

とても残念なことです。

知っていただきたいのは
「黒紋付は喪服だけではない」ということ。

れっきとした第一礼装ですから
華やかな帯を結ばれて
五つ紋の気の引き締まる品格を纏って
大切な時、晴れやかな時に
お召しになられてはいかがでしょうか?

今回私の帯は新年にふさわしく
優しいピンク色で
上品な華やかさをもった
北村武資先生の斑錦(はんきん)袋帯を
締めさせていただきました。



黒紋付には「白、銀帯」という方も
いらっしゃる様ですが
金の帯であれ、華やかな織の帯であれ
個人で楽しむにはいいと思います。

あれがダメ、これがダメでは
着物の楽しさが全く伝わらない。

正式な場では
ルールを守ることも必要ですが
個人で楽しむことを否定したり
批判したりするのは
着物の未来への道を狭めてるのと同じ。

ルールに縛られず
まずは楽しんでもらいたい!
そう思っています。

知識は興味が深くなれば
自ずと学びたくなるもの
まずは興味の芽をぐんぐん伸ばし
それからルールを学んだって
全然遅くありません。

若気の至り、無知だからこその経験は
その時にしかできないのですから。

失敗なんてありません
全ては経験。

何より、この黒紋付で一日過ごし
晴れやかであり厳かでもあり
気が引き締まる中、清々しい気持ちで
新年を過ごすことができました。


わたくしとしては
新年の黒紋付とてもオススメです!

着物を愛する一人として
今年も浩加スタイルで
着物の楽しさを伝えてまいりますので
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。


令和四年 元日 
岸本浩加着物教室 岸本浩加