お知らせ・日記

HIROKA KISHIMOTO

着物は私の心

着物

昨日は大変良いお天気
お出かけ日和でございました。

津山にあります「ちんがらや」さんで
【更紗展】が開催中と知り
熱血着物部の皆さんとご一緒に。



着いてすぐ三代目のお父様が淹れて下さった
お紅茶と松葉ボーロ


アッサムの大変美味しいお紅茶に感動 !
三代目はお煎茶の先生でもあられるので
こちらで美味しいお茶をいただくのも
楽しみの一つなんです。

さて「更紗」と言えばエキゾチックなお花柄
というイメージですが、







日本の紋様に似たものもあり
デザインの多様性も更紗の面白さだと知りました。

今回私がとても気に入ったお着物がこちら


紫味が少し入った濃いめの紺
「茄子紺」の地色に美しい曲線で
しっとり落ち着いたお色のお花が
描かれています。


茄子紺・・・私が唯一着ない・・
いや、着られない紫が・・・

実のところ紫がとても苦手でして
人生で紫を着た記憶がないほど
避けてきたお色。

なぜ避けてきたのか
子供の頃は感覚的なことだったので
よくわからなかったのですが
今ならよく分かります。

紫といえば聖徳太子が制定した
冠位十二階最高位の色
次位は淡い紫
ツートップが紫・・・
とにかく高貴なお色。

尊敬してやまない志村ふくみさんも
「紫こそは高貴な魅力を秘めている」と仰られ
ふくみさんの作品 源氏物語シリーズにも
数多く紫が使われています。

それほど高貴なお色だけに
「私のようなものに着られるはずがない」と
(かなり卑下しておりますが 笑)
紫に対する抵抗感が幼少の頃よりあったようです。


最近ふくみさんの色の世界観に
どっぷり浸かっていると
やはり紫は避けて通れない色
(色から避けるというのもおかしな話です)
ふくみさんが表現する紫の言葉がとても美しく
興味を持ち始めていた矢先の今回の出会い!

紺色は昔から好きだったお色でしたので
ほんの少しの紫味は受け入れやすく
ちょっと着てみよっかなぁと
思うことのできたお着物でした。

何はともあれまずは挑戦!
挑戦するときはいつもワクワクします。
身に纏った時どう感じるかが大切。

で、着てみましたらね


めちゃめちゃ似合うんです 笑
しかもしっくりしすぎちゃうくらいに
しっくり。

どうした私!!

ついに紫着れちゃう??みたいな
テンション上がり気味の感動で
とても心が興奮したんです。


いや〜もうこれはね
志村ふくみさんのお陰です。

ふくみさんの『常寂光寺の桜』という
着物に出会って、
自分の内面(品格)と着物の品格の
調和を大切にしてきたことに気づき
着物に対する想いが
明確になったというか
解明されたというか
とにかくとてもクリアになって
それからというもの
着物へのまなざしはまっすぐストレートに
純度高く向き合えるようになりました。

それは私の心の成長に繋がり
そしていつか常寂光寺の着物を纏える
品格を持った人間に成長したいと
思わせていただいた出会い。

それからというもの
心の成長をいつも意識しています。

今回、茄子紺の着物を纏えたことで
ちょっとではあるけれど
私が成長したということを
着物が教えてくれました。

成長していなければ
今までと同じように抵抗して
着ることは無かったでしょう。

着物は私の心と同じです。

いつか純一な紫がしっくりくる自分になれるよう
まだまだ成長していきたい
心を磨いていきたい
そう思わせていただいたお着物でした。


村上先生
素敵な出会いをありがとうございました。

感謝。