お知らせ・日記

上村松園展

日本文化

今日はこちらに。


京都市京セラ美術館開館1周年記念展
京都市出身の画家「上村松園展」


先日京都在住の方から
とても良かったので是非行ってくださいと
教えていただいたので行ってみることに。

お恥ずかしながら
上村松園さんのことはほとんど存じ上げず
島根の足立美術館で少し拝見したのが
上村松園さんの作品だったかと…

珍しい女性の画家さんだったので
何となく覚えていました。

旧京都市美術館のこの建物は
モダンでとてもおしゃれ
重厚感があって建物自体の存在感が
圧倒的でした。

中に入ればたくさんの着物姿の
女性たちが。


後になって知ったのですが、
この日は着物の方にはプレゼントが
あったのだそう。

いろんな柄や帯結びを拝見でき
何より夏着物をこんなに拝見できるんですもの
楽しさ増し増しになりました♡


松園さんの絵は
絵画というだけでなく
江戸後期の京都の風俗を知ることのできる
資料のようでもありました。

例えば「人生の花」という作品


お嫁入りの絵なのですが
花嫁の下唇が玉虫色に塗られています。

これを「笹紅(ささべに)」というそうです。

見たことも聞いたこともない風習

紅ではなく玉虫色
そこにどのような意味があるのでしょうか。

とても不思議で神性を帯びた絵
その時代だからこその表現に
とても引き込まれました。

どの絵もため息が出るほどの
美しさは言うまでもなく
特に秀逸だったのは
松園さんが描く女性の手。

艶かしい指使い
指先から色香が漂ってくるよう。

そして赤子を抱きしめる指にさえ
色気と愛おしむ美しさが表れています。

期待を遥かに超える
見応えある作品。

後期も是非伺いたいと思います。

最後に、私の心に響いた
松園さんのお言葉をお伝えしますね。

「筆を持っている時が楽しく尊く
神の御心にピタリとかなっているような
心持ちがいたします。

様々な困難の時を幾度も経て通り抜けますと
人は本当に強く生きられるものでございます。

気性だけで生きてきたようにも思い
少しでも良い絵を描きたい…

絵を描くためにだけ生き続けてきたように
思うのです」

このお言葉が私の人生とリンクするようで
今の私の心に深く入ってきました。



とてもお勧めの記念展
前期後期とありますので
前期をお見逃しなく!

前期:7/17〜8/15
後期:8/17〜9/12