お知らせ・日記

娘の十三詣り

母として

すべてが明るく清らかですがすがしい頃
今日は二十四節氣の「晴明」
文字通りの気持ちよき日に
娘の十三詣りをしてきました


はじめに氏神様にお参り


長いお袖に不慣れな娘を
介添えしながら階段を降りました


その後腹帯をいただいた観音寺で
ご祈祷をしていただきました
知恵を置いてこないよう
振り向かずに帰っております 笑


振袖は主人の父方の祖母のもの
娘にとってはひいおばあちゃん
おばあちゃんは大正7年生まれなので
振袖はおそらく昭和初期のものかと


胴裏は紅絹(もみ)


裾にはふき綿


上前は御所車

このアンティーク感がたまらなく
女の子ができたら着せてあげたいと思い
形見わけでいただき
大切に仕舞っていたものでした


10年以上の月日が経ち
ついにその日が来た!!と喜んだものの
生地はかなり弱っていて丸洗いはできず
それでももう一度キレイにして
人の目に触れさせてあげたいという
私の氣持ちを汲んでくださって
悉皆屋さんができるだけキレイにと
部分的に洗ってくださり
美しく仕上げてくださいました


激動の時代を生き抜いたこの振袖
それを私が受け取り
娘が着ることが運命だったかのように
裄も丈も身巾もサイズがぴったり

そして、このことを喜んでくれているかのように
3日前に「浩加さん、これ使って」と
おばあちゃんの珊瑚の帯留を
岸本の母が持ってきてくれました



そこにはおばあちゃんの字で
「結婚の時、本村家(実家)より持ってきたものです
さんごは貴重なものです。とくに帯留めは最高品」
と書かれています。


ご実家のご両親の思いと共に
大切にされてきたおばあちゃんの
氣持ちが伝わるメモ書き
おばあちゃんがお礼にと
私にこの帯留めを届けてくれたように感じました
そしてそんなおばあちゃんですから
やはりこの振袖も
とても大切にされていたと思います

諦めず準備してよかったと
ホッと安心しました



帯や重ね衿は私の母が選び
私が子供の頃使っていたもの
帯〆は私の祖母のものです

娘に新たに用意したものは
長襦袢と半衿くらい



ご先祖様のお陰でできた
十三詣りの支度は
娘にしか着ることのできない
ストーリーの詰まった唯一無二のもの
娘は幸せ者だとつくづく…
感謝の気持ちでいっぱいです



そして私自身も娘に着物を着せるという
格別な幸せを感じさせてもらいました


とくに帯結びは可憐で上品な「福寿草」という
私が大好きな帯結び


この帯結びを結べる日が来るなんて!
娘に感謝です
生まれてきてくれて本当にありがとう♡


さて、このお着物を着せるのは
今日が最後になるかと思います
穴も空いているところがありますし
サイズ直しもできません

なんといっても生地がもう限界…
縫い糸を解いて使えそうなところで
小物でも作ろうと思います
それが私のお役目です


最後になりましたが
お世話になりましたヘアメイクの

@maruichi.9018 武用さん
ありがとうございました!


娘はとっても気に入り
ずーっとウキウキでした♡