お知らせ・日記

眼福の芭蕉布

着物
ため息が出るほど美しい芭蕉布。

今日は大変稀少な芭蕉布を
拝見させていただきました。

呉服屋さん主催のヴィオラ演奏会
ぜひお着物でと仰って頂き
呉服屋さん指定の単衣の着物と
八重山上布の夏帯で伺いました。




初おろしの麻の足袋♡


出迎えてくださったご店主様のお召し物


見た瞬間に上質の糸と
美しい手仕事の芭蕉布に惹きこまれ
思わず「触らせていただいてもよろしいですか?」
と近づいてしまったほど。



こちらの着物は煮綛(ニーガシ)といって
芭蕉の糸の色を抜いて織られています。

芭蕉布といえば喜如嘉が有名ですが
煮綛の糸は琉球王朝時代の地名
「久志(くし)」で作られるので
久志の芭蕉布と呼ばれています。

芭蕉の糸の色をそのままに使う
喜如嘉の芭蕉布は
庶民が着るためのものであるのに対し

色を抜いて違う色に染めて使う
久志の芭蕉布は
王族、貴族、特別な神職が着るための
芭蕉布だったそうです。


色を抜く工程で糸が切れたり絡んだりと
30〜40%の糸は使い物にならなくなるため
いつもの1.5倍の芭蕉が必要となります。

その数、なんと300本!!
(300本もの芭蕉を育てられる土地も
それほどあるわけではありません)


しかもこの着物は無地で作っているため
(芭蕉布といえば絣模様が多いですよね)
ムラを出さないために色が揃わない糸は
抜いていったというこだわり。

かなり稀少な芭蕉布でした。


風が当たると体の中に風が吹いているような
涼しさなんですって。

帯ももちろんこだわりの芭蕉布。


究極の涼を拝見させていただきました。
眼福。

そして他にも色物の芭蕉布や
(煮綛の糸に染めています)


八重山上布の夏着物を
拝見させて頂きました。



なかなか、夏着物をお召しの男性を
拝見することがないので嬉しくなりますね。

ヴィオラ演奏会という場が
古き良き時代の日本に
タイムスリップしたような
とても贅沢な時間を過ごさせて頂きました。


お誘いくださいまして
本当にありがとうございます!
心から感謝です。