お知らせ・日記

一生大切にしたい本

豊かな人生

「からむしを績む」という本が
福島県昭和村から届きました。

からむしは夏着物の越後上布や
小千谷縮などの原料となる植物です。

 

からむしの繊維で織り
何年も大切にしてこられた
一反の布がこの本に使われています。

この布の存在が繊細でいて逞しくもあり
初めて拝見した時は
手で触れることを躊躇してしまったほど
この布に尊いものを感じました。

それは、この布に込められたたくさんの想いを
感じ取ったからでもあり
私の伝えたい想いが詰まっているこの本に
出逢うことができたという奇跡に
驚いたからかもしれません。

昭和村の人たちにとって
当たり前のいとなみは
自然や自分と向き合い続け
心を磨いていくような崇高ないとなみ。


そういった人たちが生み出した人生の布
その想いを感じ取り着物を愛してくださる人が
未来へと繋がりますように。


【ご興味ある方は】
この本を作られた渡し舟さんのFacebookページを。
この布についてのお話はこちら をご覧ください。


そして、この本が届き包装紙を開いてから
とても感動したので
こちらのお写真もご覧ください。



開けるとこのようなメッセージが

「本の上部より
からむしの繊維を 撚りをほどいて引き抜いてください。
本が開きます。」と。


撚りを見つけてほどき


そーっと引き抜きました。


本が開くように。

綴じ糸の藍色がとっても素敵♡

そして引きぬいたからむしの繊維がこちら


今年の夏に引いたばかりのからむし。
引き立てのからむしは少し青味を帯び
青苧(あおそ)とも呼ばれるのは
この色が所以だそうです。

今しか見られない美しい色。
自然の植物が内側から出す本質の色は
すーっと自然に癒してくれます。


生徒さんたちにも
たくさん触れていただこうと思います。

この本に出逢わさせてくださった
鞍田崇先生には心から感謝申し上げます。
いつも本当にありがとうございます!