お知らせ・日記

公式会談には何を着る?

コーディネート

朝夕涼しく、秋めいてきました。
もうすぐいわし雲が見られるかしら?
秋の空も美しいですよね。
ついつい空を眺めちゃいます。

さて、最近では七五三
お宮参りのコーディネート
どこで購入したらいいのか 等々
ご相談をいただくことが増えました。

ありがとうございます!


先日、お友達からも連絡がありました。

とある外国にビジネス視察に行き
公式会談に出席し、
国営放送で取材を受けるとのこと。

「フォーマルな装いをしてください」
着物であれば一層良く
浴衣でもいいですと
連絡があったそうです。

お友達は大島紬と
小紋の着物を持っていて
大島紬をとても気に入っています。


さて、皆さんなら
お着物は何を選ばれますか?


お気に入りの大島紬を選ぶ方もいれば
「浴衣なら簡単でいいし
浴衣にしてみようかしら」と、
思われる方がいらっしゃるかもしれません。

確かに
「フォーマルな装いで」の中
浴衣もOK!となれば
大島紬や浴衣を選んでも
いいのかもしれません。

しかし、公式会談の場ですから
初めてお会いする方たち、
そして相手のお国に敬意を表す装いを
優先したいと私は考えます。

着物のフォーマルといえば

・留袖
・訪問着
・色無地(紋付)


浴衣OKの場であるということは
ここでいうフォーマルは
準礼装かと思います。

留袖ですと正礼装になりますので
他の方と調和しにくい気がいたします。
(スーツ姿の中でドレスを着ている感じ)

ですので、

・訪問着

・色無地(紋付)

をご提案させていただきました。


訪問着には日本の職人技術が
たくさん詰め込まれていて華やか。

また、日本人の智慧や知性が表れ
模様や文様の意味で
相手に想いを伝えることもできます。


素晴らしいですよね
着物って♡


今日はアドバイスをさせていただいた
お着物が届いたということで
確認をしにお邪魔してきました。

テーマカラーのブルーに合わせ
上半身のグレーから下にかけて
グラデーションしていく
上品なお着物。


地模様は籠目文様で
六芒星に見えることから
神聖的で連続した文様は
魔除けの効果があると言われています。


そして裾には観世水のような流水文様。

形を変えながら流れ続ける
未来永劫の幸せや無限を意味する
縁起の良い文様です。


よーく拝見すると上前に
汕頭刺繍が施されています。


主張するでもなく
とても品のいい汕頭です。


橘の刺繍も可愛いですよね。
橘は長寿、元気な子を授かる
という意味があり
文様の大半は中国生まれですが
橘は日本で生まれた文様です。


帯には鶴が飛び
桔梗や笹、小菊、桜など
日本らしい模様が散りばめられ。


そして七宝や花菱、亀甲などの
おめでたい有職文様が随所にあり
公式会談にふさわしい
コーディネートになりました。


相手を想い、国を思い、
敬う心を大切にしたコーディネート。
きっと素晴らしい会談になることでしょう。

日本の着物の素晴らしさも
どうか伝わりますように。

ご相談くださいまして
ありがとうございます!

感謝。